第32回アジア自転車競技選手権大会に福島選手が日本代表として参加!

アジア選手権
マレーシアで開催されるアジア選手権代表に昨年に続き選んで頂いた。
1月タイで乗りこんで2月8日にチームプレゼンの為にトレンガヌ入り。
11日にクアラルンプールに移動してナショナルチームに合流した。
ナショナルチームはもちろん日本という国を代表しているから、すべてが日本式。
ジュニアとー23は事前合宿に出ていた選手も多く、ジュニアとー23は優勝!
こちらもいい刺激を受けながらレースに挑んだ。
4人と言う少ない人数もあり、コントロールはできれば避けたい。
理想は先頭集団にメンバー送りこんで、追撃にほかのメンバーが乗り先頭の人数を増やしていくというもの。
もしくは、大集団のスプリントでも勝算はある。
スタート地点でソフラビ(イラン)と話をした。
「2006年を覚えているか?」
この時は自分はエースとして大会に挑み、イランチ-ムに3人と6人の逃げに乗って滅多打ちにされながらも最後にもう一人のイラン人と追い付いてきた飯島さんの助けを受けてスプリントしたが2位に甘んじたレース。
その時勝ったのがソフラビで、その時はじめて彼の存在を知った。
彼は強くなって、昨年アジアランキング1位になり今年ロットチームと契約したばかりだ。
さて、レースは、序盤からアタックをしたり、反応したり。
とにかく、プロツアーのメンバーで固めるカザフスタン。
プロツアー2人を含むイランの2チームが乗る逃げには日本もメンバーを送りこまなければならない。
今回のメンバー宮澤(サクソバンク) 西谷(愛三) 畑中(シマノ)と僕の4人も走り方を心得ているので、ほとんど打ち合わせはいらない。
いいチームワークですべての逃げにメンバーを送り込んだ。
レース終盤に7人ほどの逃げがパラパラと決まった。
折り返し地点で見るとカザフスタンが乗っていない。
カザフもあせって、アタックを繰り返すが、AG2Rのザルガリを乗せているイランが執拗にマーク。
日本も西谷が乗っているので抑えに回る。
前は2人が千切れて5人。
マレーシアのザムリ、香港ものせている。


しかし、前もペースが上がらないらしく差は常に30秒以内。
アタックばかりしていたカザフが観念して引き始めた。
残り2周で12秒まで詰まった時に、僕も崇史もほかのメンバーも捕まる事を信じて疑わなかった。
そこから、カザフの調子が狂い始める。
大集団のスプリントを嫌ったのか、カザフの1選手がアタック。
ほかのカザフの選手は後ろに下がってしまい、集団がペースダウン。
無法地帯になった。
香港の選手が勢いよく飛び出していく。
最終周回に畑中もアタックに反応して飛び出していく。
優勝候補のイランのソフラビ(ロット)もその時に単独で飛び出していたようだ。
前の逃げきりは濃厚、西谷にかけるしかない。
西谷は3位でゴール。
後で聞くと、ワンカンポとソフラビがそれぞれ単独でゴール前で追い付いてきて、そのまま、ソフラビはアタック!
ワンカンポがゴール直前でソフラビを交わしゴールをかっさらったということ。
その2人が追いつかなければ西谷が勝っていた公算は高いだけに、カザフを抑える事に終始して、追撃を逃した自分の甘さを悔いた。
最後まで勝負は分からない。
2人は残り5kmで飛び出して前に追い付いた。
ゴール後、ソフラビと話をした。
UCIポイント欲しさにプロツアーから複数のオファーがあったとのこと。
2年の提示をされたが、自分がヨーロッパに順応できる確信が出来ないから1年じゃないとサインしないと言ったそうだ。
どの選手も複数年サインしたがる中、なんとも面白い話だ。
ヨーロッパで一人で暮らして面白くないから、早くイランに帰りたいという。
あんなに強いから、イラン人として初になるグランツアーに参加して結果を残してほしいといったが、どうやらヨーロッパは合わないそうだ。
なんだか、残念な話だ。
個人的には彼とはすごく話も会うし、昔梅丹チームに誘った時も二つ返事で行くといった彼には成功してほしいと思う。
が、何もできないなぁ。
そのソフラビがワンカンポは逃げに乗ってもつきいちで全然引かなかったと怒っていた。
それも一つの戦法だ。
日本とイランとカザフに争わせて漁夫の利を得る。
なかなか、きついレースであったがチームワークは良かったと思う。
いよいよ、2012シーズンが始まった。
どういう年になるのだろうか?
俺はまた勝てるのだろうか?
アジア選手権で強い選手が勝ったことに間違いはなく、次に自分にその資格がやってくるのを待つ心境だ。